愛とエロスの祭典


JR龍王峡駅から国道121号線を3分ほど歩くと、その建物は現れる。20世紀の遺産、究極のB級スポットである秘宝館の一つ、「鬼怒川秘宝殿」だ。
秘宝館の数は平成に入った頃から減少の一途をたどっており、ここ鬼怒川秘宝殿も2014年12月31日に閉館してしまうとのこと。
以前都築響一氏主催の秘宝館を模した展示を拝見したことはあるが、秘宝館自体には一度も入ったことがなかった私。これを機にホンモノを見ておこう、と今回ここまでやってきたのだ。



いわゆる秘宝館という施設は、主に性風俗に関する物品が展示されている。70年代から80年代、バブルの恩恵を受け地方温泉街などの観光地に爆発的に増殖。だがバブル崩壊という荒波にまた淘汰されていった。莫大な初期投資に回収が追いつかず、施設維持もままならないまま、結局廃館に追い込まれてしまうという。今ではサブカルチャーの一つとして若年層の指示も得ているようだが、そこでも「古き良き」という額縁におさめられたものでしかなくなっているのは、仕方のないことだと思う。

さて、実際の展示内容はどのようなものか。写真撮影OKとのことだったのでビシバシ撮ってきた。ダイジェストでお送りします。

入り口では美人なお姉さん「鬼怒川 お竜」がお出迎え。下も丸出しでしたが自主規制をかけました。

 

入場料1000円を受付で支払い、いざ入館。

先ず階段を登るのだが、そこではおかめと天狗がお戯れ。
「禁煙」という真っ当な注意書きの方に何故か違和感を感じる。

右は類まれな巨根の持ち主という逸話のある、道鏡さん。背後に道鏡さんの淫夢が映し出されるたびに、アレアレ、道鏡さんのお膝が三つに…。シンプルながらもエンターテインメント性の高いからくりである。


  


左の御仁は太閤さんだそう。天下も統一すると、金の襖に囲まれて美女4人とのご乱行も朝飯前。それにしても人形のクオリティが高い。

右。「栃木のかんぴょうは日本一」みたいな気の抜けたナレーションを皮切りに始まる小ネタ。表向きはかんぴょう作りに精を出す娘さんと、それを見守るおとっつぁん。(自主規制的に)ネタの全貌はこの写真ではわからないようにしてあるが、娘さんの体勢とおやじの股間の不穏な穴に注目。そして実は娘さんの後ろにはもう一人いるのだ。


様々な展示物を経て、最後はアダルトビデオの上映コーナー。当然誰もいない。色褪せた…という表現では描ききれない映像美。なんで緑色してんの。


閉館の知らせを受けてであろう、この日はなかなか賑わっていた。当然ここは18禁なのだが、中には家族連れの姿も…。親が無理矢理連れ入ってきたようだった。多感な年頃であろう男子が心底嫌そうに展示物の間を縫っていったが、これには本当に同情した。保護者がついているから良いという問題ではない。

他にも様々な性に関する展示物やグッズ販売があったが、もう説明するにはあまりにもバカバカしい。ここは実際に訪れて体験するのが一番なのだ。といってもあと数日で営業終了なのだが…。

その後、隣駅の鬼怒川公園で温泉に入り、我々は栃木を後にした。



(蛇足中の蛇足だが、記事タイトルの「祭典」をタイプミスで「竿典」と打ってしまい、あながち間違いではないな、と思った。)