葡萄酒

キリストはワインをわたしの血だといったけれど、フランス人の血もきっとワインから出来ているのだと思う。
代表的なワインの産出国とあって、彼らの食事の傍らにはワインが付き物のようである。そこらのスーパーでも、ちょっとしたデパ地下くらいの品揃え。そしてやっぱり、安い。郷に入っては郷に従え、と旅の間、赤白ロゼ泡と葡萄酒の類をコンプリートした私たち。その中でも印象的だったのは、シャンパーニュ地方のエペルネー市への訪問であった。

 

パリから電車で約一時間のエペルネーには、多くのシャンパンメーカーが軒を連ねる。有名なところでは、Moët & Chandon社であろうか。今回は夫の知人を訪ね、友人も合わせて3人でJANISSON BARADONというシャンパンメゾンへ。通常、品種・ドザージュ(添加する糖)・グレード等によって一つのメーカーに数種類のシャンパンが存在する。とまあそんなことを言ってもよくわかんない我々のようなシャンパン初心者には大変嬉しい、ここでは試飲コーナー(有料です)を設けている。
ブレンドから単一品種のヴィンテージやロゼまで様々なシャンパンを試飲。主な品種はシャルドネピノ・ノワールピノ・ムニエの三種。それに加糖をしていない(シャンパンは糖を加えるのが普通)ドザージュ・ゼロのものも。3人いると、その分沢山飲めて嬉しいね!ということで約10種類のシャンパンを試飲。メゾンを任されている日本人スタッフの女性から、わかりやすく説明を受けながら飲み進める。最初は「うめぇうめぇよ」って感じで試飲もなにもあったものではなかったのだが、温度があがってくると徐々に個性が表れてくる。結婚式を控えていた私たちはここで乾杯用シャンパンを購入。爽やかで明るい印象のものを選んだ。アルコールの力で幾分気持ちの良くなっていた私たちは、せっかくだからと教えていただいたフランス料理を食べに行き、ランチにしてはなかなかのお値段のものをいただいて、すっかり頭(っていうか肝?)を冷やしてエペルネーを後にしたのである。





壁紙はJANISSON BARADONの歴代家族の写真。こういったところにも、テロワールを感じたりして。